◎国家警察はコメントを出していない。
中米ハイチの首都ポルトープランスで複数のギャングが暴れ、銃弾が飛び交う中、住宅や教会が破壊された。現地メディアが18日に報じた。
地元ラジオ局は17日遅くにポルトープランスの複数の地区にギャングが押し寄せ、町全体がパニック状態に陥っていると報じている。
複数の自警団もX(旧ツイッター)にコメントを投稿。「武装兵がガソリンスタンドで暴れている」「教会と民家が略奪、破壊された」「銃撃戦に巻き込まれる可能性があるので、外出は控えて!」などと書き込んだ。
国家警察はコメントを出していない。
地元ラジオ局は政府関係者の話しとして、「ポルトープランス市内で18日に予定されていた選挙評議会の宣誓式の開催場所が変更になった」と伝えている。
ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ポルトープランスでは1年半ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。
ポルトープランスの80%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。
中部アルティボニット県では今月初め、地元で「グラン・グリフ」と呼ばれているギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。
攻撃が続く中、バハマから6人の当局者がハイチに到着し、ケニア警察が率いる国連ミッションに加わった。バハマはこのミッションに150人の陸軍兵士を派遣する予定である。