◎与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)は1975年のポルトガルからの独立以来、政権を握っている。
アフリカ南東部・モザンビークで先週行われた大統領選の得票率(速報値)が明らかになり、与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)のシャポ(Daniel Chapo)候補の勝利が確実となった。
シャポ氏はニュシ(Filipe Nyusi)大統領の支持を得て票を伸ばし、野党候補に大差をつけた。
FRELIMOは1975年のポルトガルからの独立以来、政権を握っている。
選管によると、無所属で出馬した野党候補のモンドラーネ(Venancio Mondlane)氏が2位。同氏は先週9日の投票後、FRELIMOが票を操作したと主張し、支持者に抗議デモを行うよう呼びかけている。
地元メディアによると、モンドラーネ氏は16日、選管が公表したデータを「詐欺」と呼び、有権者に対し、21日にゼネラル・ストライキを行うよう呼びかけたという。
FRELIMOは過去に何度も不正選挙で非難を浴びてきた。
人権団体やアナリストも今回の選挙を前に、FRELIMOが有権者リストを操作したり、投票所に与党寄りの役人を配置し、有権者に与党候補に投票するよう促していると懸念を示していた。
モンドラーネ氏と支持者たちは16日、北部の都市でデモ行進を行ったが、警察によって解散させられた。
警察によると、モンドラーネ氏は警察が許可したルートを守らず、支持者に対し、機動隊に立ち向かうよう促したという。
FRELIMOは1994年に行われた同国初の国政選挙以来、すべての選挙で勝利している。
FRELIMOは独立時に政権を握ったが、その後、反政府勢力「モザンビーク民族抵抗運動(RENAMO)」と15年にわたると血生臭い内戦を戦った。RENAMOは後に主要野党となり、今回の選挙にも候補を擁立した。