◎トランプ氏は11月5日の投票日を前に、扇動的な発言を激化させている。
米国のハリス(Kamala Harris)副大統領は16日、フォックス・ニュースのインタビューでトランプ(Donald Trump)前大統領を「民主主義に対する脅威」と厳しく非難した。
ハリス氏はトランプ氏が最近、政敵や民主党員を「内なる敵」と呼んだことに言及。投票日当日に政敵を追及するために軍隊を使うという脅しや、投票後に想定される混乱を持ち出して、自身が勝者にふさわしいと主張したことを糾弾した。
ハリス氏はトランプ氏を「相応しくない男」と呼び、「不安定」「危険極まりない」「とんでもない」と連呼した。「彼が大統領に相応しくないことは明らかであり、これらの発言は不安定、危険、とんでもないです!」
またハリス氏はアンカーに対し、「あなたも私も、あの男が米軍を米国民に向けると話していることを知っている」と指摘。「どうしてそんな恐ろしいことを言えるのか」と嘆いた。「あの男は平和的に抗議する市民を軍隊を使って追い詰めると言いました。どう思いますか?」
トランプ氏は11月5日の投票日を前に、扇動的な発言を激化させている。
トランプ氏はハイチの移民を「犬食い族」と呼び、フォックス・ニュースが週末に報じたインタビューで、「再選を果たせば、就任次第すぐ、移民を追い払う」と主張。民主党を「反逆者」と呼び、軍事力で一掃すると示唆した。
またトランプ氏は「より大きな問題は、内部の敵だと思う」と語った。「この国には非常に悪い人々がいる。病んだ人々、急進的な左翼の狂人たちがいるのです...」
さらに、再選後、必要であれば、州兵あるいは軍を動員して反対派を弾圧すると示唆した。「非常に簡単に対処できる。対処できるはずです...」
トランプ氏は以前にも、自身のソーシャルネットワーキングサービス「トゥルース・ソーシャル」に「政敵は軍事裁判にかけるべきだ」と書き込み、民主党を反逆者と示唆する内容をシェアしたことがある。
ハリス氏はフォックスに、「ここは民主主義国家であり、その代表である大統領または大統領候補は反対派を投獄すると脅したりせず、批判に対処しなければならない」と強調した。