◎野党・民主党の議員たちは同党の議員が誹謗中傷の疑いで実刑判決を受けたことに抗議し、国会で暴れ狂った。
2024年10月3日/アルバニア、首都ティラナの国会前、ラマ首相らの顔写真を貼り付けたマネキン(AP通信)

アルバニアのタフや野党議員たちが3日、首都ティラナの国会議事堂でラマ(Edi Rama)首相のボディガードに飛びかかり、マネキンに火を放ち、椅子を放り投げて政府与党に抗議した。

野党・民主党の議員たちは同党の議員が誹謗中傷の疑いで実刑判決を受けたことに抗議し、国会で暴れ狂った。

民主党のサリアンジ(Ervin Salianji)は2018年、当時の内相に辞任を要求。その後、サリアンジが議会に提出したファイルと音声データが偽物であることが判明し、サリアンジは国外に逃亡した。

紆余曲折の末、サリアンジは名誉棄損で起訴され、先月末、控訴裁判所で懲役1年を言い渡された。サリアンジ氏は光の速さで上告し、ラマ氏を「血に飢えたターミネーター」と呼んだ。

民主党は9月30日にも国会前で椅子を燃やし、サリアンジの有罪判決は政治的動機によるものと非難。支持者に抗議デモを呼びかけていた。

その後行われた抗議デモは乱闘に発展。民主党議員24人が10~60日の停職処分を受けた。

民主党議員は3日、ラマ氏のボディガードともみ合になり、暴言を吐きながら撤退。国会前ではラマ氏と閣僚3人の顔写真を貼ったマネキンに火をつけた。

プロレス会場に入れなかった野党議員は国会警察を非難。与党も数時間後に会期を終えて退席した。

民主党は7日に全国各地で集会を行う予定だ。

不動産取引に関する不正疑惑で起訴され、現在自宅軟禁下にあるベリシャ(Sali Berisha)元首相もラマ氏を「詐欺師」「とんでもない男」と呼び、支持者に民主党の抗議デモに参加するよう呼びかけている。

検察はペリシャ氏が職権を乱用して義理の息子の土地購入を後押ししたと告発。有罪となった場合、禁固12年以下に処される可能性がある。

米国務省は2021年、ベリシャ政権時代(2005年~2013年)に発覚した数多くの汚職を非難し、ベリシャ氏とその関係者を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定。イギリスも同じ措置を取っている。

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