◎64人は人身売買組織に置き去りにされたとみられる。
米税関・国境警備局(CBP)は3日、米領プエルトリコ西方の無人島に置き去りにされたハイチ移民64人を保護したと明らかにした。
それによると、64人は人身売買組織に置き去りにされたとみられる。
CBPは声明で、「周辺海域をパトロールしていた船舶が人々を発見、通報した」と述べた。
CBPはその後、ハイチ出身の男性30人、女性28人、未成年者6人を確認・保護した。
ハイチではギャングによる暴力と貧困が蔓延しており、多くの移民がドミニカ東部から米国領土を目指し、ボロボロの木造船やゴムボートで出港する。
ドミニカ東部とプエルトリコは150キロほど離れており、潮の流れも速く、ゴムボートで渡るのは難しい。この海域では近年、数百人が行方不明になったと推定されている。
CBPによると、プエルトリコ沖の島にハイチ移民が置き去りにされたのはこの1カ月で3度目。
2週間前、同じ無人島で31人が救助され、その前の週には14人が救助されている。
ハイチはここ数十年の慢性的な政情不安、独裁政権、自然災害などにより、アメリカ大陸で最も貧しい国のひとつとなっている。2010年の大地震では20万人以上が死亡、その復興が進まぬ中、21年に地震が発生した。