◎リビアは2011年の革命後、政治的な行き詰まりと争いにより東部と西部に分裂。2つの政府が発足した。混乱が収束する見通しは全く立っていない。
リビア国営石油会社(NOC)が3日、政治危機の中で操業を停止していた2つの主要油田を再開すると発表した。
それによると、シャララ油田(日量30万バレル)とエルフィール油田(日量7万バレル)での生産と石油輸出も再開するという。
同社は8月、不可抗力条項を宣言し、操業を停止した。
NOCは声明で、「原油生産と顧客への輸出業務を再開できることを確認した」と述べた。
リビアは2011年の革命後、政治的な行き詰まりと争いにより東部と西部に分裂。2つの政府が発足した。混乱が収束する見通しは全く立っていない。
国連の承認を受けたドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)首相と対立する東部政府のバシャガ(Fathy Bashagha)首相はシルトに拠点を置き、2021年3月頃から権力闘争を続けている。
NOCは以前、操業停止を地元の抗議団体のせいだと非難していた。
国連は8月、中央銀行人事や石油の収益を巡る東西政権の対立により、同国がさらに大きな危機に直面すると警告。しかしリビア議会は数日後、中央銀行の新しい総裁を任命し、この問題は解決した。
リビアは1日あたり120万バレル以上の石油を生産。シャララは同国最大の油田で、1日あたり最大30万バレルを生産している。