◎コンゴではボートの転覆・沈没事故が多発しており、原因の多くが過積載や安全対策の不備とされる。
コンゴ民主共和国東部の湖で多数の乗客を乗せたボートが転覆し、少なくとも50人が死亡した。現地メディアが3日に報じた。
AP通信は目撃者の話しとして、「地元の民兵やボランティアが少なくとも50人の遺体を収容するところを見た」と報じている。少なくとも10人が救助され、病院に搬送されたという。
現場は南キブ州のキブ湖。ボートは同州から紛争が続く北キブ州の州都ゴマに向かっていた。
地元ラジオ局によると、救助活動は続いており、正確な死者数、行方不明者数は不明。この湖では2月にもボートが転覆し、少なくとも50人が行方不明になっている。
南キブ州知事は3日、地元ラジオ局の取材に対し、「定員30人のボートに100人が乗っていたという情報がある」と語った。
コンゴではボートの転覆・沈没事故が多発しており、原因の多くが過積載や安全対策の不備とされる。
南キブ州を含む東部地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
これらの地域では自然災害や事故が発生しても救助活動はほとんど行われない。
今年6月には首都キンシャサ近郊で過積載のボートが沈没し、80人が死亡。1月には北キブ州の湖で22人が死亡、23年4月にはキブ湖で6人が死亡、64人が行方不明になった。