◎マカラ刑務所では今月初めに脱獄未遂事件が発生。受刑者少なくとも129人が死亡、数十人が負傷したと報告されている。
アフリカ中央部・コンゴ民主共和国政府は21日、過密状態の刑務所の整理を目的としたプロセスの一環として、首都キンシャサにあるマカラ刑務所の受刑者600人を釈放したと明らかにした。
ムタンバ(Constant Mutamba)法相はマカラ刑務所で演説。「殺人などの重罪を除く軽犯罪で逮捕された受刑者600人を赦免した」と語った。
またムタンバ氏は「キンシャサに新しい刑務所を建設する予定である」と明らかにした。
マカラ刑務所では今月初めに脱獄未遂事件が発生。受刑者少なくとも129人が死亡、数十人が負傷したと報告されている。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、マカラ刑務所の定員は1500人。現在の収監者数は1万4000~1万5000人と推定されている。
この脱獄未遂事件では数十人が看守や陸軍兵士に射殺されたとみられる。地元の人権団体は死者数を200~250人と見積もっている。
内務省はこの事件後、X(旧ツイッター)に声明を投稿。「脱獄未遂の間に複数の女性が受刑者にレイプされた」と書き込んだ。
警察は事件の詳細を明らかにしていない。
マカラ刑務所では過去にも脱獄事件が発生している。2017年には夜間に武装集団の襲撃を受け、4000人以上の受刑者が脱獄した。