◎ユヌス氏は先月、暫定政権のリーダーに抜擢され、欧州から帰国した。
2024年9月15日/バングラデシュ、首都ダッカ、暫定政府の代表団と米国の代表団(Getty Images)

米政府の代表団がバングラデシュの首都ダッカを訪問し、ユヌス暫定政権の閣僚らと会談した。在バングラ・米国大使館が15日、明らかにした。

米財務省のネイマン(Brent Neiman)副次官補はユヌス(Muhammad Yunus)首相と会談、「包括的な経済成長の促進への献身」を確認した。

ユヌス氏は先月、暫定政権のリーダーに抜擢され、欧州から帰国した。

前任のハシナ(Sheikh Hasina)前首相は反政府デモに屈し退任。8月5日にヘリコプターで国外に逃亡した。

ハシナ政権は15年の統治期間中、米国、インド、中国、ロシアと緊密な関係を築き、同国のインフラ開発や貿易に多額の投資を行ってきた。米国はハシナ政権下でバングラへの最大の投資国であった。

ユヌス氏は15日、代表団と面会した後、「国を再建し、重要な改革を実施し、盗まれた資産を取り戻すために米国の支援を求める」と述べた。

またユヌス氏は暫定政権が経済を「リセット、改革、再スタート」させ、金融部門の改革を開始し、司法や警察などの組織を修復するために迅速に動いていることを代表団に伝えた。

米政府の代表団には財務省、国際開発庁(USAID)、通商代表部の代表が参加。ルー(Donald Lu)国務次官補(南・中央アジア担当)はインド訪問後、代表団に加わった。

USAIDはバングラに2億225万ドル(約283億円)の援助を提供する協定に署名した。

在バングラ・米国大使館はX(旧ツイッター)に声明を投稿。多くの米企業がバングラに拠点を置いていることを再確認した。

ハシナ政権を倒した数週間の騒乱と大規模な抗議デモはこの国の基幹産業である衣料品分野にも広範な混乱をもたらし、一部のサプライヤーは発注を国外に移している。

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