◎脅迫は電子メールで複数の政府機関やメディアに送られたという。
米オハイオ州スプリングフィールド市(AP通信)

オハイオ州スプリングフィールド市で12日朝、複数の爆破予告があり、警察が捜査している。市当局が明らかにした。

それによると、脅迫は電子メールで複数の政府機関やメディアに送られたという。

スプリングフィールド市当局は声明で、警察による捜査が終了するまで市役所周辺への移動を避けるよう市民に求めた。

同市では10日夜から「ハイチの移民がペットを誘拐して食べている」というSNSへの投稿をきっかけに、根拠のない噂が広まっている。

トランプ(Donald Trump)前大統領は10日夜の大統領選テレビ討論会で「ハイチ移民はペットを食べる」と発言。それ以来、スプリングフィールド市で生活する移民が標的になっているようだ。

市当局によると、同市内には1万2000~1万5000人の移民が住んでいる。移民がこの地域に集まってきた理由は生活費の安さと仕事の機会にあるという。

市当局によると、人口の急激な増加により、住宅、医療、学校の資源が逼迫しているという。しかし市当局は、移民たちは合法的に入国しており、多くは一時保護資格の受給者であるとしている。

ハイチ移民を代表する組合は11日、ハイチ移民に関する根拠のない扇動的な噂を非難。「有害な固定観念を永続させるだけでなく、移民コミュニティ、特にハイチ共和国からの黒人移民に汚名を着せる一因となっている」と嘆いた。

オハイオ州知事は12日、この噂を払拭し、スプリングフィールドにより多くの資源を送ると約束した。

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