◎ペゼシュキアン氏はガザ地区の緊張が中東全域を巻き込む紛争に発展するという懸念が高まる中、イラクとの結びつきを強固なものにしたいと考えている。
2024年9月11日/イラク、首都バグダッド、スダニ首相とイランのペゼシュキアン大統領(AP通信)

イランペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領は11日、就任以来初の外遊でイラクを訪問し、スダニ(Mohammed al-Sudani)首相と会談した。

ペゼシュキアン氏は共同記者会見で欧米諸国を非難。「イスラエルはガザの戦争で虐殺を行っており、その中で欧州や米国の武器を使っている」と指摘した。

ペゼシュキアン氏はガザ地区の緊張が中東全域を巻き込む紛争に発展するという懸念が高まる中、イラクとの結びつきを強固なものにしたいと考えている。

イランは昨年10月にガザ紛争が始まる前からパレスチナのイスラム組織ハマスを支援し続けてきた。

この紛争におけるパレスチナ側の死者は約4万1000人、負傷者は10万人に達する勢いである。ガザの住民推定230万人の約90%が何度も避難を余儀なくされている。

ペゼシュキアン氏は「イスラエルが女性、子供、若者、老人を虐殺し、病院や学校を爆撃している。これらはすべて戦争犯罪であり、欧州や米国の弾薬・爆弾が使われていることを認識すべきだ」と非難した。

イラクのスダニ氏はイランとの関係強化のための14の覚書に署名したことを明らかにした。

またスダニ氏は駐留米軍を念頭に置き、「イラク領空がイランへの攻撃に使われることはない」と約束した。

7月に就任したペゼシュキアン氏はイスラム教の聖地やシーア派の寺院、南部の都市バスラとイランを結ぶ鉄道プロジェクト、北部クルド人自治区のイルビルも訪問する予定である。

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