◎死亡したのは首都ハルツームの在米国大使館で働いていた現地の男性警備員。
アフリカ北東部・スーダンの在米国大使館に勤務していた警備員が準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」に拘束され、その後死亡した。地元当局が11日、明らかにした。
それによると、死亡したのは首都ハルツームの在米国大使館で働いていた現地の男性警備員。RSFに拘束された理由は明らかになっていない。
米政府は亡くなった警備員に哀悼の意を表し、RSFに対し、事件の全容を明らかにするよう要請した。
RSFは先月、米国が仲介したスイス・ジュネーブの協議で行動規範に合意。戦闘員に対し、国際人道法を遵守し、女性に対する暴力を控えるという指揮命令を含む新たな行動を約束していた。
軍事政権とRSFは昨年4月からハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。約2500万人が食料不足に喘ぎ、数万人が死傷したと推定されている。
激戦が続く西部ダルフール地方では複数の地域で餓死者が確認されている。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
軍政は紅海沿岸の都市ポートスーダンに拠点を置いている。
世界保健機関(WHO)は8日、この内戦の死者が2万人を超えたと明らかにした。地元の酋長などによると、実際の死者数をこれをはるかに上回り、10万人以上という情報もある。