◎オルテガ政権は過去に何度もNGO、メディア、人権団体などの資産を恣意的に差し押さえてきた。
ニカラグア議会が3日、国外に亡命した野党政治家などを欠席裁判で裁き、受刑者や死刑囚の資産を没収する刑法改正案を全会一致で可決した。
独裁者オルテガ(Daniel Ortega)大統領の与党・・サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)はこれをすでに実施してきたが、今後は法的根拠を持つことになる。
FSLNの支配下に置かれる国会はこの法案を迷うことなく可決した。
これにより、国外に逃亡したオルテガ氏の政敵や活動家などは欠席裁判で禁固刑を言い渡され、その後、国内に保有する財産を全て没収されることになる。
オルテガ政権は過去に何度もNGO、メディア、人権団体などの資産を恣意的に差し押さえてきた。
海外に亡命したオルテガ氏の政敵の多くが国籍を剥奪されている。
FSLNは声明で、「この法律はテロリストを欠席裁判で裁き、その資産を指し押されるものであり、それは社会に還元されることになる」と主張した。
2018年に大規模な抗議デモが勃発して以来、オルテガ政権は3500以上のNGOを閉鎖または非合法化してきた。
それ以来、数十万人が国外に流出。その大半が隣国コスタリカに渡り、米国を目指している。
オルテガ政権は昨年、300人以上の野党関係者を追放し、国籍を剥奪した。