◎多数の死傷者を出した抗議デモの主催者はこの判決を「勝利」と呼び、歓迎した。
バングラデシュの最高裁判所は21日、公務員採用の特別枠の割合を縮小するよう命じた。
多数の死傷者を出した抗議デモの主催者はこの判決を「勝利」と呼び、歓迎した。
バングラでは1971年にパキスタンから独立する際に戦った兵士の家族らのために、公務員の特別枠(全体の30%)が割り当てられていたが、政府は2018年にこれを廃止すると決定した。
しかし、高等裁判所が先月、これを違憲と裁定したため、デモに発展。多くの学生が首都ダッカなどで特別枠を廃止するよう求めていた。
最高裁はその割合を5%に縮小し、93%を能力に応じて割り当てるよう命じた。残り2%は少数民族、トランスジェンダー、障がい者の枠となる。
現地メディアによると、16日に暴動が激化し、これまでに学生ら100人以上が死亡、全土で数千人が負傷したとみられる。
政府与党は夜間外出禁止令を発令。大学は閉鎖され、インターネット通信も遮断された。
SNSが利用できなくなったため、デモ隊は情報を共有する手段を失ったようだ。
一部の学生グループを代表する弁護士は最高裁の判決を「歴史的なもの」と称賛した。
この判決によるデモが終息するかどうかは不明だ。