◎現場で射殺されたのは最近イスラム教に改宗したとされるセルビア国籍の25歳の男。
セルビア・ベオグラードの在イスラエル大使館近くでボーガンを持った男が警察官に矢を放ち、射殺された。内務省が29日、明らかにした。
それによると、容疑者が放った矢は警察官の首に当たったという。この警察官は正当防衛のため武器を使用、その場で容疑者を射殺した。
内務省は声明で、「負傷した警察官は近くの病院に搬送され、首に刺さった矢を抜く手術を受けた」と明らかにした。
それによると、術後の経過は良好で、命に別条はないという。
ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領は事件後、この警察官を見舞った。地元メディアによると、ブチッチ氏は警察官の勇気を称賛したという。
大統領府は声明で、「我が国はテロを容認せず、屈せず、絶対に許さない」と表明した。
警察によると、現場で射殺されたのは最近イスラム教に改宗したとされるセルビア国籍の25歳の男。動機は明らかになっていないが、両政府はテロの可能性が高いと指摘している。
イスラエル外務省は29日、ベオグラードの大使館近くでテロ事件が発生したと声明を出した。それによると、大使館職員にケガはなかったという。
駐イスラエル大使もX(旧ツイッター)に声明を投稿。「在外公館へのテロ攻撃に深い衝撃を受けている」と書き込んだ。
また大使は「テロ攻撃を防いだ警察官に心から感謝し、一刻も早い回復を願っている」と述べた。
警察によると、容疑者と一緒に行動していたとされる人物が現場近くで逮捕されたという。それ以上の詳細は明らかになっていないが、地元メディアは関係者の話しとして、「イスラム過激派を含むテロ組織が関与している可能性があり、捜査を進めている」と報じた。