◎男性は郊外のホテルに宿泊していた際、コーランを侮辱したとして逮捕された。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の警察当局がイスラム教の聖典コーランを冒とくしたとされる男性が処刑された事件を捜査している。現地メディアが21日に報じた。
怒れる数百人の暴徒は20日、コーランを冒とくした罪で逮捕された男性を殺害するため、ペシャワル郊外の刑務所を襲撃。建物とパトカーに火を放ち、男性を拉致した。
男性は郊外のホテルに宿泊していた際、コーランを侮辱したとして逮捕された。
暴徒たちはこの男性を警察署近くの通りで石打の刑に処し、遺体に火を放って路上に放置した。
現地メディアによると、この男性は東部パンジャブ州からの観光客とみられ、宿泊先のホテルでコーランを燃やしたとされる。
地元警察は声明で、「暴徒たちは男性が尋問を受けている最中に刑務所を襲撃し、男性をさらって処刑した」と述べた。
また警察は「この事件に関与した者を追跡している」と強調した。
イスラム国家で予言者ムハンマドやコーランを冒とくすることは死罪に当たる。パキスタンの刑法も冒とく罪の最高刑を死刑としているが、実際にそれで死刑が執行されたことはない。
パキスタンでこのような事件は珍しくなく、パンジャブ州では先月、コーランを冒とくしたとされるクリスチャンが暴徒に襲われ、その後、病院で死亡した。