◎軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
2023年6月1日/スーダン、首都ハルツームの通り(AP通信)

スーダン準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が中部ジャジーラ州の集落を襲撃し、少なくとも100人が死亡、数十人が負傷した。地元当局が6日、明らかにした。

それによると、事件はジャジーラ州のダルフール国境近くで5日午前に発生。RSFの戦闘員が集落に押し入り、少なくとも100人を殺害したという。

ダルフール州知事室はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「ジャジーラ州の集落がRSFの攻撃を受け、女性、子供、高齢者を含む少なくとも100人が虐殺された」と書き込んだ。

ジャジーラ州で活動する人権団体は声明で、「RSFは集落に迫撃砲を撃ち込み、破壊し尽くした後、住民を殺害した」と非難した。

RSFの攻撃は5日朝から始まったとされる。

軍政とRSFは昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の3割にあたる約1800万人が飢餓に直面し、1万4000人以上が死亡したと推定されている。

ダルフール地方ではアラブ系武装勢力「ジャンジャウィード」が軍政側に回り、RSFと激戦を繰り広げている。軍政はダルフール地方の支配権をRSFから奪還しようとしている。

RSFは昨年12月、ハルツームの南東約100キロに位置し、数十万人の避難民を受け入れているジャジーラ州の中心都市を制圧したと主張していた。

軍政は6日、テレグラムに声明を投稿。RSFが集落の住民を虐殺したと非難し、国際社会にRSFの責任を追及するよう求めた。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は先月初め、RSFがダルフール地方でアフリカ系住民を虐殺していると告発した。

国連はダルフール紛争の犠牲者を最大30万人と見積もっている。

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