◎男はナタとみられる刃物で警察官1人を殺害、拳銃を奪い、それを使ってもう1人を殺害した。
2024年5月17日/マレーシア、南部ジョホール州、襲撃事件が発生した警察署前(AP通信)

マレーシア南部ジョホール州の警察署で武装した男が警察官2人を殺害し、その後まもなく射殺された。捜査当局が17日、明らかにした。

それによると、事件は同州南部の町で17日未明に発生。男はナタとみられる刃物で警察官1人を殺害、拳銃を奪い、それを使ってもう1人を殺害した。

男はさらにもう1人を負傷させた後、射殺された。

国家警察の長官は記者会見で、「容疑者の自宅を家宅捜索した結果、アルカイダ系のイスラム地下組織ジェマ・イスラミア(JI)に関連する資料が見つかり、男の家族5人を逮捕した」と明らかにした。

また長官は「動機は不明だが、警察署を襲い、拳銃を奪おうとした可能性がある」と述べた。

地元メディアによると、犯行直前に身元不明の学生2人がこの警察署に出頭していたという。長官は「2人が出頭した経緯に不審な点がみられる」と述べた。

射殺された男は覆面をし、乗ってきたバイクを警察署前にとめた。男は盾の代わりになるパッド入りのカバンを所持していた。

警察によると、男に前科はなく、情報機関もJIの構成員であることを認識していなかったという。

長官は「ジョホール州内で活動するJIの構成員20人を特定し、行方を追っている」と述べた。

JIは国際テロ組織アルカイダを信奉する過激派のひとつで、2000年代に大規模テロを多数実行した。米政府はこれをテロ組織に指定している。

2002年のインドネシア・バリ島爆弾テロ(202人死亡)もJIが起こしたものである。インドネシア当局はこれをテロ組織に指定、国内での活動を禁じ、摘発を続けている。

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