◎男がその場で逮捕された。身元は明らかになっていない。
スロバキアのフィツォ(Robert Fico)首相が中部ハンドロバの市庁舎前で銃撃され、重傷を負った。現地メディアが速報で報じた。
それによると、フィツォ氏は複数回撃たれたとみられる。公共放送RTVSは腹部を撃たれ、頭部を負傷したという情報もあると伝えている。
報道によると、フィツォ氏は現場から搬送される際、意識はあったという。
男がその場で逮捕された。身元は明らかになっていない。
チャプトバ(Zuzana Čaputová)大統領はテレビ演説で銃撃を非難。「民主主義への攻撃であり、いかなる暴力も容認しない」と断じた。
またチャプトバ氏はフィツォ氏を撃ったとされる人物は逮捕され、当局の拘束下にあると述べた。
バイデン(Joe Biden)米大統領も銃撃を非難。「スロバキア政府と緊密に連絡を取り合っている」と述べ、フィツォ氏の早期回復を祈った。
スロバキアでは先月から公共放送RTVSを再編成する政府与党の法案に抗議する集会が連日開かれている。
フィツォ氏の与党・スメルは昨年9月の議会選(一院制、定数150)で第1党に躍進。フィツォ氏を党首とする連立政権が発足した。
フィツォ氏はウクライナ支援を停止するなど、EUの親欧米派に反旗を翻し、ハンガリーのオルバン(Viktor Orbán)首相と共にロシア寄りの姿勢を示している。