◎昨年ニジェールで軍事クーデターが起きて以来、両国の関係は緊張状態にある。
ニジェール、首都ニアメ、記者団の取材に応じるチアニ将軍(Getty Images/AFP通信)

西アフリカ・ニジェールが隣国ベナンの港を利用して中国に石油を輸出するという計画が危うくなっている。

ニジェール軍政の報道官は11日、「ベナン政府による石油輸出の妨害は国際法違反であり、容認できない」と主張した。

また報道官はベナン政府が石油輸出を許可しない限り、国境閉鎖を維持すると述べた。

ベナン政府はこれに反発。「ニジェールがベナンからの輸入を再開し、関係を正常化しない限り、港の利用を許可しない」と強調した。

ニジェール軍政は4億ドルの契約に基づき、中国に石油を輸出する予定である。

中国資本の企業が建設した全長2000キロのパイプラインはニジェールの油田とベナンの港を結んでいる。

昨年ニジェールで軍事クーデターが起きて以来、両国の関係は緊張状態にある。

このクーデターにより、ベナンが加盟する西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)はニジェールに対し、国境閉鎖を含む厳しい制裁を科した。

この制裁は今年2月に緩和されたものの、ニジェールはベナンからの輸入品受け入れを拒否している。

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