◎武装集団がパトカーに待ち伏せ攻撃を仕掛け、3人を殺害し、パトカーに火を放ち逃走した。
2024年4月27日/チリ、首都サンティアゴ、中部ビオビオ州の土地開発に抗議するデモ(AP通信)

チリ中部ビオビオ州で正体不明の武装集団が警察官3人を殺害した。捜査当局が27日、明らかにした。

それによると、事件は首都サンディアゴの南方約400キロのビオビオ州郊外で発生。武装集団がパトカーに待ち伏せ攻撃を仕掛け、3人を殺害し、パトカーに火を放ち逃走したという。

それ以上の詳細は明らかになっておらず、警察が現場を封鎖し、捜査している。

ビオビオ州では先住民族と土地所有者による対立が激化し、一部地域で暴力に発展。政府が治安維持のため、陸軍を派遣している。

ボリッチ(Gabriel Boric)大統領は亡くなった警察官3人に哀悼の意を表し、国を挙げて喪に服すと宣言した。

ボリッチ氏は2年前にこの地域の緊張を緩和すると約束して就任。昨年の全国の殺人件数は22年比で6%減となったものの、ビオビオ州は増加傾向にある。

ビオビオ州とその周辺地域で生活する先住民族は林業会社の木材を盗んだり、森林を伐採しているとして、国家機関や開発業者を襲うなどしてきた。

土地所有者と会社はこれに対抗するため警備を強化。民兵を雇う会社も現れ、流血に拍車をかける事態となっている。

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