◎アブサヤフは小規模だが暴力的なイスラム過激派であり、大量虐殺、身代金誘拐、爆破テロ、その他数多くの事件に関与したとされ、フィリピンと米国でテロ組織に指定されている。
フィリピン、首都マニラ郊外の刑務所(Getty Images)

フィリピンの警察当局は26日、複数の殺人事件に関与したとされるイスラム原理主義過激派グループ「アブサヤフ」の構成員を殺害したと明らかにした。

それによると、警察は10人の海兵隊員と誘拐された2人のベトナム人などを斬首したとして、この男を指名手配していたという。

警察は軍情報部の支援を受け、数週間前に追跡捜査を開始。南部バシラン島の人里離れた集落で男を発見し、24日夜に逮捕に踏み切ったものの、銃撃戦となり、その場で射殺した。

アブサヤフは小規模だが暴力的なイスラム過激派であり、大量虐殺、身代金誘拐、爆破テロ、その他数多くの事件に関与したとされ、フィリピンと米国でテロ組織に指定されている。

地元メディアによると、アブサヤフは近年の取り締まりでかなり弱体化したものの、ローマ・カトリック教徒が多い南部では依然として安全保障上の脅威になっている。

警察が殺害した男はイスラム国(ISIS)系組織と手を組み、新たなテロ攻撃を画策していたとされる。

AP通信は治安筋の話しとして、「この男はバシラン島で少なくとも15件の斬首事件に関与した」と伝えている。

それによると、男は2007年に海兵隊員10人、2016年には誘拐したベトナム船員6人のうち2人を斬首したという。

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