◎西アフリカのマリ、ブルキナファソ、ニジェールは10年以上にわたってサヘル地域に拠点を置く国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。
マリ、首都バマコ、暫定大統領に就任したアシミ・ゴイタ大佐(Getty Images/AFP通信)

西アフリカ・マリの軍事政権は11日、公の秩序を守る必要があるとして、追って通知があるまで全ての政治活動を禁じると発表した。

マリのイスラム教徒は断食月ラマダンの終わりを祝う祭日「イード・アル・フィトル」に先立ち、聖地への巡礼を開始している。

軍政は政治活動を禁じる明確な理由を明らかにしていない。禁止令が解除される時期も不明だ。

西アフリカのマリ、ブルキナファソ、ニジェールは10年以上にわたってサヘル地域に拠点を置く国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。

3カ国は近年、旧宗主国であるフランスとの関係を断ち、サヘルで存在感を増すロシアに接近。マリ軍政はロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結び、過激派掃討を続けている。

2021年のクーデターで政権を奪取したゴイタ(Assimi Goita)大佐は2024年初頭までの民政復帰を約束していた。

しかし、ゴイタ氏は昨年9月、さらなる準備が必要であるとして、今年2月に予定されていた総選挙を中止した。

地元のアナリストはこの動きについて、「民政復帰を求める市民団体が軍政への不満を募らせていることへの反発である」という見方を示している。

10年近くマリで活動した駐フランス軍は2022年8月に完全撤退した。

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