◎首都ブエノスアイレスの中心部では10日、政府の公務員一斉解雇に抗議する集会が行われ、一部の暴徒化した市民と機動隊が衝突した。
アルゼンチンのミレイ大統領(右)と米実業家のマスクCEO(Getty Images)

アルゼンチンのミレイ(Javier Milei)大統領が10日、昨年末の就任以来3度目となる北米ツアーを開始し、米電気自動車大手テスラのマスク(Elon Musk)CEOなどと面会する予定だ。

ミレイ氏は米国で最も多くのアルゼンチン人が暮らすフロリダ州マイアミに到着。4日間の旅をスタートさせた。

報道によると、ミレイ氏はマイアミのシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)で名誉勲章を授与されたという。

ミレイ氏は12日にテキサス州を訪問し、マスク氏と会談。テスラの工場も視察する予定。

大統領就任からわずか4ヶ月で3度目の訪米を果たしたミレイ氏は前政権の政策を覆し、米国に急接近。先週には南米国軍司令部を視察し、両国の戦略的同盟関係を強化すると表明した。

ミレイ氏は10日、同司令部を視察したとX(旧ツイッター)に投稿。「私はアルゼンチンの新しい外交ドクトリンを展開する」と書き込んだ。

またミレイ氏はマスク氏との面会にも言及。「私は真の表現の自由を推進する」と述べる一方、「政権に批判的なジャーナリストが共産主義者と連携して国を破壊しようとしている」と非難した。

ミレイ氏はこの強調した。「左翼メディアが誹謗中傷、侮辱、名誉を棄損するのであれば、黙っていない...」

昨年12月に就任した自由至上主義者のミレイ氏は200%超のインフレに直面する同国の経済を立て直すと公約に掲げ、公的支出を削減し、政府庁舎の数を半減させ、中央銀行を解体し、自国通貨であるアルゼンチン・ペソを米ドルに置き換えると宣言している。

首都ブエノスアイレスの中心部では10日、政府の公務員一斉解雇に抗議する集会が行われ、一部の暴徒化した市民と機動隊が衝突した。

政府は今月初め、財政健全化に向けた取り組みの一環として、国家公務員1万5000人を解雇した。

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