◎西欧への亡命を希望する多くの移民がギリシャを経由して英独仏を目指している。
ギリシャの沿岸警備隊は1日、南部のクレタ島沖で保護された移民74人を島内の施設に移送したと明らかにした。
それによると、74人は全員アフリカ人とみられる。国籍は明らかになっていない。
クレタ島および周辺の島では最近、アフリカ北部・リビアから出港した移民が急増している。
ギリシャ政府は1日、沿岸警備隊の予算を増額し、移民の急増に対処すると発表した。
沿岸警備隊は3月31日の夜遅く、「クレタ島沖に不審な船がいる」という漁師の通報を受け、現場に急行。ボロボロの木造船を発見、男性73人と女性1人を救助した。
それによると、ケガ人や病人はいなかったという。
西欧への亡命を希望する多くの移民がギリシャを経由して英独仏を目指している。その多くが中東、アフリカ、アジアの紛争・貧困地を逃れた人々だ。
沿岸警備隊によると、今回保護された移民は人身売買組織に1人あたり2500~5000ドルを支払っていたという。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、昨年海路でギリシャに到着した移民は4万1561人、2022年の1万2758人から大幅に増加した。