◎パレスチナ側の死者は3万1400人を超えた。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は17日、国際社会の批判をものともせず、パレスチナ・ガザ地区南部ラファに総攻撃を仕掛けるという決意を新たにした。
ラファにはガザの全人口の3分の2に当たる推定150万人が避難しているとみられる。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は3万1400人を超えた。
中東歴訪中のショルツ(Olaf Scholz)独首相はラファへの地上侵攻に反対を表明。ネタニヤフ氏はこの発言を批判し、イスラム組織ハマスを撃滅するまで戦い続けると誓った。
またネタニヤフ氏は「テロリストを駆逐するというイスラエルの目標を止めることはできない」と強調。国際社会の圧力など知ったことではないと示唆した。
さらに、「今戦いを止めれば、負けを認めることになる」と主張した。
イスラエルはハマスの壊滅、すべての人質の解放、ガザの脅威を完全に取り払うという目標を掲げている。
ネタニヤフ氏はラファへの総攻撃を必ず実行すると言明。「数週間かけてテロリストを駆逐することになるだろう」と述べた。
またネタニヤフ氏はハマスによる10月7日の先制攻撃に言及。「お前たちの記憶はそんなに浅いのか?」となじった。「ホロコースト以来、ユダヤ人に対する最悪の大虐殺である10月7日のことを、あっという間に忘れたのか?」
この攻撃ではおよそ1200人が死亡、250人以上がハマスの人質となった。
対外諜報機関モサドの長官を含むイスラエルの代表団は17日、カタールでハマスとの間接交渉を再開したとみられる。休戦が実現するかどうかは不透明な情勢だ。