◎労組は賃上げ交渉が決裂したとミレイ政権を非難。政府は12%の賃上げを提案していたが、労組はこれを拒否し、インフレ率に見合った賃上げを要求していた。
2024年2月28日/アルゼンチン、首都ブエノスアイレスのエセイサ国際空港、ストに巻き込まれた利用客(AP通信)

国営アルゼンチン航空の職員らを代表する労働組合が28日、賃上げを求める24時間ストライキを開始し、数百便が欠航となった。

首都ブエノスアイレスのエセイサ国際空港を含む国内の約50空港のほとんどが営業を継続したものの、数百便が欠航となり、数万人が影響を受けた。

エセイサ国際空港で運航していたのはアメリカン空港と地元の格安航空1社であった。

アルゼンチン航空は声明で、「航空職員労組、パイロット労組、専門職労組が呼びかけたストライキにより、331便が影響を受けた」と明らかにした。

それによると、同社の利用客約2万4000人が影響を受け、被害額は200万ドルにのぼるという。

労組は賃上げ交渉が決裂したとミレイ政権を非難。政府は12%の賃上げを提案していたが、労組はこれを拒否し、インフレ率に見合った賃上げを要求していた。

政府の統計によると、先月の消費者物価指数(CPI)は昨年12月比で20%増。昨年の200%に比べると低くなったものの、それでも人口の大多数を占める低中所得者層は厳しい生活を余儀なくされている。

ミレイ政権は財政健全化の一環として、自国通貨アルゼンチン・ペソを50%切り下げ、公共交通機関や電力会社などに対する補助金を廃止した。

アルゼンチンの昨年のCPIは22年比で211.4%増。12月は25.5%であった。

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