◎ホスゲンは呼吸困難や嘔吐を引き起こす強い臭いが特徴。第一次世界大戦では兵器として使用された。
2024年2月23日/スウェーデン、ストックホルムの情報機関SAPO近く(AP通信)

スウェーデン・ストックホルムの情報機関SAPOの本部で先週発生したガス漏れ騒ぎについて、地元メディアは28日、有毒ガスの痕跡が見つかったと報じた。

それによると、当局は一酸化炭素と塩素の熱反応により得られる極めて毒性の強い窒素性ガス「ホスゲン」の痕跡を現場で発見したという。

ホスゲンは呼吸困難や嘔吐を引き起こす強い臭いが特徴。第一次世界大戦では兵器として使用された。

当局はこの報道に関するコメントを出していない。

ガス漏れ騒ぎはストックホルム郊外のSAPO本部で23日に発生。職員約500人が避難を余儀なくされ、うち8人が入院した。命に別条はないという。

当局によると、病院に搬送された数人に呼吸困難や嘔吐の症状がみられたという。その中には本部ビルで強い臭いを感じたとメディアの電話取材に応じた警察官も含まれていた。

当局は本部ビルとそこにつながる道路に規制線を張り、周囲500メートルを立ち入り禁止区域に指定している。

SAPOはその後、「消防が建物内を確認した結果、ガス漏れがないことを確認した」と述べていた。

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