◎火災は人の手が届きにくい山間部の森林地帯で2日に発生。人口密集地に燃え広がり、家屋少なくとも3000棟が焼失したとされる。
チリ中部で発生した山火事について、警察当局は5日、これまでに122人の死亡を確認し、少なくとも370人が行方不明になっていると明らかにした。
それによると、バルパライソ州ビーニャ・デル・マルを含む複数の都市に延焼した山火事は鎮火に向かっているという。
焼け野原になったビーニャ・デル・マル郊外の住宅地では多くの住民が行方不明者や思い出の品を探していた。
火災は人の手が届きにくい山間部の森林地帯で2日に発生。人口密集地に燃え広がり、家屋少なくとも3000棟が焼失したとされる。
地元メディアによると、最も深刻な被害を受けたビーニャ・デル・マルでは住民少なくとも370人と連絡が取れていないという。
警察当局は5日午後、新たに10人の遺体を収容したと発表。死者数は122人に達した。
地元テレビ局は警察関係者の話しとして、「親族が行方不明になっていると届け出た人のDNAサンプルを採取する予定である」と伝えている。
ビーニャ・デル・マルの人口は約30万人。チリを代表するビーチリゾートのひとつで、夏には有名な音楽フェスティバルも開催される。
チリを含む南米諸国ではエルニーニョ現象による極度の乾燥と雨不足が続いている。
エルニーニョ現象は太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象である。