◎イラン政府の支援を受ける武装勢力は今週、シリア国境に近いヨルダンの米軍前哨基地をドローンで空爆。米兵3人が死亡、40人近くが負傷した。
ノースカロライナ州の米軍基地(Spc.-Hubert-Delany-III/U.S.-Army/AP通信)

バイデン(Joe Biden)大統領がシリアとイラクに展開する親イラン勢力への攻撃計画を承認した。現地メディアが1日に報じた。

それによると、空爆は何日かに渡った行われる予定。実施日は天候や現地の状況に左右される。

イラン政府の支援を受ける武装勢力は今週、シリア国境に近いヨルダンの米軍前哨基地をドローンで空爆。米兵3人が死亡、40人近くが負傷した

バイデン氏はシリアもしくはイラクで活動する親イラン民兵が攻撃したと非難。報復を約束していた。

イラクの抵抗勢力は革命防衛隊(IRGC)の支援を受け、弾道ミサイルや武装ヘリなどを保有しているものとされる。

イラン政府は攻撃への関与を否定。AP通信はホワイトハウス高官の話しとして、「基地攻撃に使用されたドローンはイラン製と考えている」と報じた。

オースティン(Lloyd Austin)国防長官は1日の記者会見で、「我が国は米軍への攻撃を容認しない」と述べた。

またオースティン氏は「我々は国民の命を守るために必要な措置を取る」と強調。報復のタイミング、場所、方法は自分たちで決めるとした。

APによると、取材に応じた政府高官は報復の正確な時期を明らかにしなかったという。

また高官は「米軍は悪天候でも攻撃できるが、民間人を攻撃するリスクを抑えるため、視界の良い日を選択すると思う」と述べた。

共和党のタカ派はイラン領内を攻撃するようバイデン政権に圧力をかけている。

バイデン氏は報復を約束したものの、イラン領内への攻撃はイスラエル・ハマス紛争に端を発する中東の情勢悪化に拍車をかける可能性が高いため、控えるとみられる。

イラン政府もイスラエルに軍事支援を提供する米国を非難する一方、「戦争は望んでいない」と表明している。

バイデン氏は今週初め、ホワイトハウスで記者団に対し、「イラン領内への攻撃は望んでいない」と述べていた。

今回承認された攻撃計画はイラン領内ではなく、シリアもしくはイラクのイラン民兵組織を狙うとみられる。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク