◎ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。
コロンビア政府と同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」は29日、停戦期間を1週間延長すると発表した。
政府とELNは共同声明で、「昨年8月に発効し、29日に期限切れとなる現在の停戦協定を1週間延長することで合意した」と述べた。
この協定により、双方は互いに攻撃しないこと、紛争地域の住民の人道状況を改善することなどを約束している。
しかし、ELNによる身代金目的の誘拐や、未成年者のリクルートなどを止める条項はない。
ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。構成員数は2500~5000人と推定され、ベネズエラでも活動し、金鉱山での違法採掘、麻薬密売、誘拐などで利益を上げている。
ELNの最高司令官ガルシア(Antonio García)氏は協定が結ばれているにもかかわらず、陸軍がその支配地域で取り締まりを開始、強化したことに不満を表明している。
双方は共同声明の中で、「双方は停戦を強化するための協議を続けている」と強調した。
中央政府はELNに身代金目的の誘拐をやめるよう圧力をかけている。
しかし、ELNは政府がその活動資金を保証しない限り、誘拐や麻薬密売を続けると主張している。