◎2022年にケニア国内で女性が被害者となった殺人事件は確認できているだけで46件。23年は75件であった。今年はこれを上回る可能性が高い。
ケニア全土で女性が被害者となる殺人、強姦事件が相次いでいることに抗議する集会が開かれ、数千人が怒りの声を上げた。
首都ナイロビに集まった数千人は「女性と女児を守れ」「女性軽視を根絶せよ」などと叫び、刑法改正などを訴えた。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルのケニア支部によると、1月1日以来、同国で女性を標的とする殺人事件が少なくとも10件報告されたという。
ケニアを含むアフリカ諸国ではジェンダーに基づく暴力事件が多発しており、被害者の大半が35歳以下の女性である。強姦や虐待事件の件数はこの数百倍と推定されている。
2022年にケニア国内で女性が被害者となった殺人事件は確認できているだけで46件。23年は75件であった。今年はこれを上回る可能性が高い。
アムネスティ・インターナショナルのケニア支部は声明で、「今年に入ってから2日に1人、少なくとも10人の女性が残忍な扱いを受け、パートナーや知人に殺された」と述べた。
今年殺害された女性の大半は35歳以下。容疑者はすべて男とされる。
ナイロビのデモに参加した女性は地元テレビ局の取材に対し、「ジェンダーに基づく暴力を容認してはならず、政府は可及的速やかに必要な措置を講じるべきだ」と語った。