◎アフリカ大陸の54カ国のうちウガンダを含む30カ国が同性愛を認めていない。
ウガンダのLGBTQ+(性的少数者)活動家がナイフで刺され重傷を負った事件について、人権団体は4日、ムセベニ(Yoweri Museveni)大統領が差別を容認し、保守的な差別主義者を煽った結果だと糾弾した。
アフリカ大陸の54カ国のうちウガンダを含む30カ国が同性愛を認めていない。
首都カンパラの警察によると、LGBTQを支援する男性は3日、バイクに乗った2人組に襲われ、腹部と腕を鋭利な刃物で刺されたという。
X(旧ツイッター)で共有された動画には腹部に刃物が刺さった状態で助けを求める男性の姿が映っていた。
警察は声明で、「2人組は男性の首に切りかかり、阻止されたため、右腕と腹部を刺した」と述べている。
この男性は4日、市内の病院でAP通信の取材に応じ、「LGBTQを認めない政府の不寛容な政策が暴力や誹謗中傷を煽っている」と語った。
また男性は「私を指した犯人が病院にやってくるかもしれない」と述べ、「警察も信用できない」と窮状を訴えた。
男性はLGBTQを支援する団体で事務局長を務めている。
この団体によると、男性は昨年3月、団体のメンバーの1人が襲撃された後に殺害予告を受け、ケニアに亡命。12月15日にウガンダに戻ったという。
ムセベニ氏は昨年5月、保守派が提出した同性愛を厳しく取り締まる反LGBTQ法に署名。これは未成年者やその他の弱者に対する同性愛行為(オーラルセックス含む)、HIVに感染した個人による同性愛行為を禁じる。最高刑は死刑。