◎マスラ氏は2022年10月にチャドを脱出。同国では当時、デビ大統領の任期を2年延長するという決定に抗議するデモが行われていた。
2022年10月20日/チャド、首都ンジャメナ、軍事政権に抗議するデモ(AP通信)

チャド暫定政権が亡命先から最近帰国した野党指導者を首相に指名した。

大統領府の報道官は1月1日に放送された国営テレビ演説で、元野党党首のマスラ(Succes Masra)氏が首相に就任すると明らかにした。

マスラ氏は2022年10月にチャドを脱出。同国では当時、デビ(Idriss Deby Itno)大統領の任期を2年延長するという決定に抗議するデモが行われていた。

このデモでは治安当局の取り締まりで60人以上が死亡。政府はデモを主催した野党7党を活動停止処分にした。

2カ月前、デビ政権とマスラ氏の政党が和解。国外に逃亡したマスラ氏の帰国が許可された。

イドリス・デビ(Idriss Deby Itno)前大統領は2021年4月、反政府勢力「チャド変革友愛戦線(FACT)」との戦闘で戦死。これを受け、軍の最高司令官であったデビ氏が議会を解散し、軍事評議会を発足させ、大統領代行に就任した。

デビ氏は政権を奪取した際、1年半後に選挙を実施すると約束。しかし昨年4月、この体制を24カ月間継続すると発表し、野党を落胆させた。

先月の国民投票で承認された新憲法は今年予定されている選挙の足掛かりになると期待されている。

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