◎西アフリカでは近年、軍事クーデターが多発しており、2020年以降、マリやブルキナファソなどで8つの軍事政権が誕生している。
西アフリカ・シエラレオネで先月26日に発生したクーデター未遂について、中央政府は4日、これに関与したとされる43人を新たに逮捕したと発表した。
政府は事件から2日後、兵士13人と民間人1人を逮捕したと明らかにしていた。
大統領府の報道官は国営ラジオのインタビューで、「クーデターに関与した57人が逮捕され、治安当局による捜査が進められている」と語った。
それによると、57人の内訳は陸軍兵士37人、民間人10人、何らかの理由で軍を解雇された元兵士4人、現役警察官5人、退役軍人1人。首謀者の名前は明らかにされていない。
ビオ(Julius Maada Bio)大統領は2日の声明で、「クーデター未遂に関与した個人はひとり残らず裁判にかけられる」と述べた。
反乱軍は11月26日未明、首都フリータウンの陸軍兵舎、弾薬庫、刑務所、警察署を急襲し、治安部隊と衝突。クーデターを引き起こそうとしたが、失敗に終わった。
中央政府によると、この銃撃戦で陸軍兵士14人、警察官1人、刑務官1人、警備員1人、民間人1人、反乱軍の兵士3人の計21人が死亡したという。
西アフリカでは近年、軍事クーデターが多発しており、2020年以降、マリやブルキナファソなどで8つの軍事政権が誕生。シエラレオネも同じ状態になるのではないかという懸念が高まっていた。
ギニアビサウでも11月30日~12月1日にかけて反乱軍と治安部隊が衝突。エンバロ(Umaro Sissoco Embalo)大統領は国家警備隊の反乱分子がクーデターを企てたと非難した。