◎同軍は3日夜に北部カドゥナ州のイスラム教関連施設をドローンで空爆した。
ナイジェリア軍による反政府勢力を標的にしたドローン空爆で民間人少なくとも50人が死亡した。現地メディアが4日に報じた。
それによると、同軍は3日夜に北部カドゥナ州のイスラム教関連施設をドローンで空爆したという。
この施設では預言者ムハンマドの生誕を祝う行事が行われていた。
カドゥナ州知事室はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「国軍によるテロリストを標的にした作戦で民間施設が誤爆され、大勢が死傷した」と書き込んだ。
中央政府は犠牲者の数を明らかにしていないが、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルのナイジェリア事務所は関係者の話しとして、「少なくとも120人が死亡、その他大勢が負傷した」と報告している。
またアムネスティは「その多くが子供で、犠牲者の数は増える可能性がある」と述べた。
一部の現地メディアは州当局者などの話しを引用し、「救助隊はこれまでに50人の遺体を収容し、救助作業を続けている」と報じた。
軍当局者の話しを引用するメディアもある。それによると、当局者は誤って民間施設を空爆したと認めたという。
ナイジェリアの北中部では同国最大のイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む多くの反政府勢力が活動している。
国軍とボコ・ハラムは2009年から戦争状態にあり、戦闘に巻き込まれるなどして死亡した民間人は3万5000~4万人。約200万人が避難生活を余儀なくされている。