◎ミス・ニカラグアのディレクターはインターネットや街頭でテロ行為を扇動し、クーデターを画策した?
ニカラグアの警察当局がミス・ニカラグアのディレクターを「逮捕したい」と発表した。現地メディアが2日に報じた。
それによると、この女性ディレクターは第72回ミス・ユニバース世界大会で優勝したパラシオス(Sheynnis Palacios)さんを利用して「美の女王クーデター」を企てたという。
SNSには「ジェームズ・ボンド映画のような展開」「米国の最強スパイが関与しているという噂を近所で聞いたよ」などといった投稿が多数寄せられ、ニカラグアの独裁者オルテガ(Daniel Ortega)大統領に非難が殺到した。
この怪しげな事件は先月18日、パラシオスさんがミス・ユニバースに選ばれたことから始まった。
オルテガ氏はパラシオスさんを「ニカラグアの誇り」と称賛していた。
しかし、優勝の翌日、パラシオスさんが2018年の反政府抗議デモに参加していたことがフェイスブックで明らかになると、事態は一変した。
オルテガ軍はこのデモを武力で鎮圧し、市民少なくとも355人を虐殺。オルテガ氏はこのデモを「米国の陰謀」と呼び、政権転覆を狙ったものだと主張した。
国家警察は1日付けの声明で、「ミス・ニカラグアのディレクターはインターネットや街頭でテロ行為を扇動し、クーデターを画策していたようだ」と主張している。
このディレクターは数日前に入国を拒否されたとみられ、その後、警察の手をすり抜け、身を隠したようだ。しかし、一部の地元メディアはディレクターの夫と息子が逮捕されたと報じている。
それによると、夫と息子は「国家反逆罪」に問われている。警察は2人の認否を明らかにしていない。
ニカラグアは先月、米州機構(OAS)から正式に脱退した。オルテガ氏は米国を「ヤンキー帝国」、EU指導部を「ヒトラーの弟」と呼んでいる。