◎NATO加盟31カ国のうちスウェーデンの加盟を認めていないのはトルコとハンガリーだけである。
2022年6月28日/ブリュッセルのNATO本部、トルコ、スウェーデン、NATOの首脳(Bernat Armangue/AP通信)

トルコ国会の外交委員会は16日、スウェーデンのNATO加盟に関する議論を開始したが、決定には至らず、休会した。

エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は先月、スウェーデンのNATO加盟議定書に署名し、国会に提出した。

同委員会が討議を再開する時期は明らかになっていない。

地元メディアによると、エルドアン氏の与党・公正発展党(AKP)の一部議員は議定書に「いくつかの問題点がある」と指摘。「国家安全保障に関するスウェーデンとの協議は終わっていない」という動議を提出したという。

同委員会の委員長はその後の記者会見で、「国会は我が国の安全保障上の懸念に対処するためにスウェーデンがとった措置についてさらなる協議を必要とし、次回の討議に駐スウェーデン大使を招待する可能性がある」と述べた。

NATO加盟31カ国のうちスウェーデンの加盟を認めていないのはトルコとハンガリーだけである。

トルコ政府はスウェーデンがテロ組織に指定されているクルド系武装勢力を取り締まらないことに憤慨し、加盟手続きを先延ばししてきた。

またトルコ政府はスウェーデンで起きた一連のコーラン(イスラム教の聖典)焼却デモにも腹を立てていた。

クルド労働者党(PKK)撲滅を目指す一部の議員はスウェーデン政府がPKKとつながりのあるすべての個人を送還するまでNATO加盟を認めるべきではないと主張している。

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