◎2022年10月29日に梨泰院(イテウォン)で発生した群衆事故では156人が死亡、152人が負傷した。
韓国・ソウルで控えめなハロウィーンイベントが開催されている。地元メディアによると、コスプレをする人はごくわずかで、ハロウィーンを祝う雰囲気はほとんどみられないという。
2022年10月29日に梨泰院(イテウォン)で発生した群衆事故では156人が死亡、152人が負傷。それ以来、ソウルの市民はハロウィーンに抵抗を感じるようになった。
多くのレストラン、バー、デパート、遊園地が犠牲者への追悼の意を込めて、今年はハロウィーンをテーマにしたイベントを避けた。
国営KBSによると、梨泰院でハロウィーンの仮装をした人はほとんどいなかったという。
ソウル中心部に設けられた弔問所には多くの人が訪れ、犠牲者の写真の前に白い花を供え、焼香した。
献花に訪れた男性はAP通信の取材に対し、「このような事件は2度と起こしてはならない」と語った。
遺族は29日に追悼式を行う予定である。
もうひとつの歓楽街である弘大(ホンデ)でも仮装している人は少数だった。KBSによると、29日未明の時点でハロウィーン関連の事故は1件も報告されていないという。
ソウル当局は27日から、梨泰院を含む市内の15の歓楽街に数千人の警察官、救急隊、自治体職員を配備した。
ソウル警察によると、約200人の警察官を麻薬使用・暴力犯罪を監視するために別途動員したという。
警察の特別調査チームは今年1月、梨泰院に大勢が集まることを予測していたにもかかわらず、警察と市当局が効果的な群衆統制策を講じることができなかったと結論づけた。
また調査チームは群衆の急増が致命的な事態になる前に、群衆事故の発生を警告した市民の通報が無視され続けたと結論づけた。
国会は2月、この事故をめぐって、李祥敏(Lee Sang-min)行政安全部長官の弾劾動議を可決。しかし、憲法裁判所は7月、李氏の弾劾を覆した。