◎オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、これまでに数万~数十万人が紛争に巻き込まれて死亡したと考えられている。
米国の支援を受けるクルド人主導の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」がシリア北部でトルコの支援を受ける反体制派を攻撃し、少なくとも13人が死亡した。地元の活動家などが18日、明らかにした。
それによると、SDFは攻撃への関与を否定したという。しかし、反体制派を支持する団体はSDFが奇襲攻撃を仕掛け、兵士少なくとも13人が死亡したと主張している。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、これまでに数万~数十万人が紛争に巻き込まれて死亡したと考えられている。
トルコ政府は同国内でテロ組織に指定されているクルド労働者党(PKK)とSDFが同盟関係にあると主張し、SDFが拠点を置くシリア北部への攻撃を正当化している。
トルコは2016年以降、クルドの支配下にあるシリア北部国境に緩衝地帯を作るため、大規模な侵攻を3回行った。
それ以来、SDFと反体制派は数えきれないほど衝突し、トルコは反体制派を支援するため、クルドの支配地域を度々空爆している。
イギリスのNGOシリア人権監視団によると、SDFは反体制派が支配するアレッポ北部の都市に侵入を試み、その拠点や国際テロ組織アルカイダ系のハヤト・タハリール・アルシャムの隠れ家を攻撃したという。
同監視団は一連の銃撃戦で少なくとも14人が死亡したと報告。18日の夜明け前には爆発音も聞こえたとしている。
SDFは西側のイスラム国(ISIS)掃討作戦で主要な役割を果たし、米国の支援を受け、この地域で活動を続けている。
シリア東部には少なくとも900人の米兵とそれに関連する不特定多数の請負業者が駐留している。米軍はSDFなどと連携してISISの復活を阻止している。