◎カプタゴンは「貧乏人のコカイン」と呼ばれ、湾岸諸国や欧州などで人気を集めている。
アラブ首長国連邦(UAE)ドバイの警察当局がカプタゴン(アンフェタミン系薬物)8600万錠を押収した。現地メディアが14日に報じた。
UAE内務省が公開した映像には犯罪組織の構成員とみられる人物がドバイの港に荷物を持ち込もうとしているところが映っていた。
カプタゴンは5つの輸送用コンテナに隠されていたという。
AP通信は関係者の話しとして、「押収した薬物の重量は13トンを超え、末端価格は10億ドルと推定される」と伝えている。
UAE内務省は声明で、「我々は国民の安全と幸福を脅かすあらゆる形態の攻撃を阻止する」と述べている。
当局は容疑者を1人逮捕したと報告しているが、身元とカプタゴンの出所は明らかにせず、「国際的な犯罪組織が関与している」と説明した。
カプタゴンは「貧乏人のコカイン」と呼ばれ、湾岸諸国や欧州などで人気を集めている。
シリア内戦でもカプタゴンが出回り、多くの戦闘員が恐怖心を薄れさせるために使用したとされる。
シリアは世界有数のカプタゴン密売国である。その多くがヨルダン、イラク、サウジアラビア、その他の湾岸諸国に密輸されている。
米国、イギリス、EUはシリアのアサド(Bashar al-Assad)大統領がカプタゴンの密売を主導していると非難し、その親族、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ、レバノンの麻薬組織やシリア政府関係者に制裁を科している。
シリア政府とヒズボラは西側の主張を否定している。