◎エリトリアの独裁政権に反対する市民約1000人がブースに火を放ったり、会場を破壊したりした。
スウェーデンの首都ストックホルムで開催されたエリトリア・フェスで乱闘が発生した。現地メディアが3日に報じた。
それによると、エリトリアの独裁政権に反対する市民約1000人がブースに火を放ったり、会場を破壊したりしたという。
ストックホルム警察は声明で「負傷者は確認されておらず、暴動は収まった」と発表。しかし、現地メディアは複数人が負傷したと伝えている。
逮捕者が出たかどうかは明らかになっていない。
AP通信によると、ストックホルム北部の自然保護区内に設けられた会場には警察のバス少なくとも9台が入り、対応に当たったという。
このフェスは3~6日まで開催される予定であった。
スウェーデンにはエリトリアにルーツを持つ何万人もの移民が住んでいる。人権団体によると、このフェスはエリトリアの文化遺産などを紹介するもので、独裁政権を肯定する宣伝ツールになっているという。
エリトリアは世界で最も閉鎖的な国のひとつであり、「アフリカの北朝鮮」と呼ばれ、1993年にエチオピアから独立して以来、一度も選挙を行わず、アフウェルキ(Isaias Afwerki)大統領の支配下に置かれている。
アフウェルキ政権は18~40歳までの全国民に兵役を義務付けている。同国を逃れた移民は数百万人と推定されている。