◎被告は昨年7月3日、首都コペンハーゲンのショッピングモールで銃を乱射した。
2022年7月11日/デンマーク、銃撃事件が発生した首都コペンハーゲンのショッピングモール(Liselotte Sabroe/Ritzau Scanpix)

デンマークのショッピングモールで銃を乱射し市民3人を殺害した23歳の被告が精神科病院に送られることになった。地元メディアが5日に報じた。

被告は昨年7月3日、首都コペンハーゲンのショッピングモールで銃を乱射。17歳の若者2人とロシア人男性1人が死亡、23人が重軽傷を負った。

検察は被告を殺人および殺人未遂で起訴したが、個人情報保護法により、氏名は明らかにしていない。

精神科医による調査の結果、被告はショッピングモール内にいた人を「ゾンビ」と信じて発砲したという。

地裁は被告が銃を乱射する前にモールを視察してことについて、計画的な犯行であることを認めた。

また地裁は被告が当時、寝室喪失状態であったとし、刑期を定めず、精神科病院で治療を受けるよう命じた。

報道によると、被告は人を撃ち殺したことを認めたが、モール内にいた人は全員ゾンビと信じていたと証言し、最後までそれを覆さなかったという。

また被告は自分の妄想についてカウンセリングのヘルプラインに相談を試みたが、夏休みにより受付時間が変更されていたため、連絡が取れなかったと証言した。

被告は父親が管理していたライフルと9ミリ拳銃を盗み、凶行に及んだ。父親は銃の所持免許を取得していた。

地元メディアは被告の最終弁論を報じている。「強い抗精神病薬を服用するようになってから、自分のしたことが自分でも分からなくなりました。生存者とその家族、そして生き延びられなかった人と遺族に謝罪したいです...」

この銃乱射事件により、その日の夜に近くで行なわれる予定だった英歌手ハリー・スタイルズ(Harry Styles)さんのコンサートが中止となった。

事件から数日後、フレデリック皇太子(Prince Frederik)やフレデリクセン(Mette Frederiksen)首相を含む数千人がモールの外に集まり、犠牲者を追悼した。

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