◎ホッラムシャフルは1980年代のイラン・イラク戦争で激戦地となったイランの都市にちなんで命名された。
イラン国防省は25日、液体燃料を使用する中距離ミサイル「ホッラムシャフル」の最新版を公開した。
同省は首都テヘランで開催されたイベントで、トラックに搭載できるホッラムシャフル4を記者団に公開し、その性能を簡潔に説明した。
同省の報道官によると、このミサイルは短時間で発射できるため、敵に探知されにくいという。
また報道官は宿敵イスラエルを念頭に置き、「ホッラムシャフル4は敵のレーダー網をかわし、圧倒的な力で貫通・破壊する能力を持っている」と自慢した。
同省によると、ミサイルの射程は2000km、弾頭の重さは1500kg。
同省はホッラムシャフル4とされるミサイルの発射実験の映像も公開した。
西側の軍事アナリストによると、ホッラムシャフルはイランの弾道ミサイルの中で最も重く、最高指導者が求める2000kmの範囲を攻撃できるよう設計されている。
イスラエルを含む中東の大部分は射程圏内だが、西欧には届かない。
ホッラムシャフルは1980年代のイラン・イラク戦争で激戦地となったイランの都市にちなんで命名された。
イラク軍は石油資源の豊富な西部フーゼスターン州ホッラムシャフルを占領。イラン軍はそれから約1年後にこの都市を奪還した。