◎ハイチの治安は2021年7月のモイーズ大統領暗殺と8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
2021年10月22日/ハイチ、首都ポルトープランス、武装ギャング「G9&Family」の戦闘員(Matias Delacroix/AP通信)

ハイチの警察当局は18日、首都ポルトープランス北部で警察の装甲車がギャングとみられる武装集団の待ち伏せ攻撃を受け、1人が死亡したと発表した。

事件は17日遅くに発生。武装集団は装甲車に火をつけたとされる。亡くなった警察官の死因は明らかにされていない。

国家警察は攻撃を非難し、関与した者をひとり残らず捕らえると誓った。

ソーシャルメディアで共有された動画には警察官とみられる男性の遺体、黒焦げになった装甲車、ギャングとみられる男たちが記念撮影する様子が映っていた。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは半年ほど前から複数の武装ギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げており、国連はこの争いで民間人数百人が死亡または行方不明となり、数十万人が国外に逃亡したと推定している。

今年1月~3月の間に殺害された警察官は少なくとも21人。その多くがギャングの犯行と考えられている。4月上旬にも3人が殺された。

国家警察は深刻な人員不足と資源不足に陥っており、全国の現役警察官は1万3000人にまで減少した。

国際社会は国連の要請を受け、警察に訓練や装甲車などの装備を提供してきたが、そのいくつかは重武装したギャングに奪われている。

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