◎ラブロフ氏は「ニューヨークの国連本部で取材を予定していたロシア人記者たちの言論の自由が侵害された」と述べている。
ロシアのラブロフ(Sergey Lavrov)外相は23日、米国への入国を希望するロシア人記者のビザ申請が拒絶されたと主張し、「強力な報復措置を取る」と示唆した。
ラブロフ氏はモスクワの記者団に対し、「ニューヨークの国連本部で取材を予定していた記者たちの言論の自由が侵害されたことに怒りを覚える」と語った。
ラブロフ氏は24日にグテレス(Antonio Guterres)国連事務総長とNYで会談する予定だ。
米国務省はラブロフ氏の主張に関する声明を出しておらず、ロシア人記者のビザ申請が却下されたかどうかは不明である。
記者たちはラブロフ氏の安保理出席とグテレス氏との会談を取材するためにビザを申請したとみられる。
ラブロス氏は記者団に、「自由で公正な国を自称する米国が言論の自由と情報へのアクセスを保護するという民主国家が果たすべき当たり前の権利を脅かしたことにヒヤヒヤしている」と語った。
またラブロフ氏は「私たちは忘れないし、許さない。ありがとう」と述べ、報復措置を示唆した。
ロシアのリャブコフ(Sergei Ryabkov)外務次官はSNSに、「米国人にこのような嫌がらせがどのような結果をもたらすか思い知らせる」と投稿している。
バイデン(Joe Biden)米大統領は先月末、ロシアに対し、米紙ウォールストリート・ジャーナルの米国人記者ゲルシコビッチ(Evan Gershkovich)氏を釈放するよう要求した。
ロシア当局は先月、ゲルシコビッチ氏がスパイ行為を働いたとして逮捕したが、米政府は同氏が不当に拘束されたと明言している。
ロシアがウクライナ侵攻した後、モスクワに駐在していた多くの欧米人ジャーナリストが国外に退避した。
ロシアは現在、外国人ジャーナリストに対し、戦闘が始まる前は1年に1回だったビザ・認定更新を3カ月に1回に変更している。