◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国当局は21日、北東部イトゥリ州で発生したテロ攻撃の犠牲者が30人を超えたと明らかにした。
AFP通信によると、事件は18日に同州内の複数の集落で発生。武装勢力「コンゴ開発協同組合(CODECO)」の戦闘員がナタや斧で住民を虐殺し、牛を盗み、家を燃やしたという。
AFPは関係者の話を引用し、「このテロ攻撃で30人以上が殺害され、その多くが女性と子供であった」と報じている。
攻撃を受けた集落の酋長はAFPに、「子供、女性、老人合わせて15人の遺体を埋葬した」と語った。
この酋長によると、近くの集落でも犠牲者が15人以上確認され、その数はさらに増える可能性が高いという。
地元メディアは情報筋の話を引用し、「これまでに39人の遺体を収容し、その大半は女性で、幼い子供3人も処刑されていた」と報じている。
それによると、39人の遺体は3つの集落で発見され、2つの集落には安全上の理由で近づけないという。
コンゴ東部・北キブ州では18日、イスラム国(ISIS)系組織のひとつである「民主同盟軍(ADF)」が郊外の集落で民間人少なくとも9人を処刑したと伝えられている。
ADFは北キブ州で今月8日に発生したテロ攻撃にも関与したと主張している。この攻撃では40人近くが死亡した。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。イトゥリ州と北キブ州の治安は2年前に崩壊し、無政府状態と言っても過言ではない。
さらに北キブ州で攻勢を強める同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」はコンゴ軍と戦争状態にあり、各地で民間人を虐殺している。