◎先住民族のマヤグナとミスキート族は近年、土地開発を推進する違法伐採業者などの攻撃にさらされている。
2022年1月7日/ニカラグア、首都マナグアの通り(Maynor Valenzuela/ロイター通信)

ニカラグアの人権団体は13日、北部の先住民族が入植者とみられる武装集団の襲撃を受け、少なくとも5人が死亡、3人が負傷したと明らかにした。

首都マナグアに拠点を置くデル・リオ財団によると、事件は週末に発生し、集落の民家16軒が焼き払われたという。

同財団の報道官はAP通信の取材に対し、「何人かの遺体は切り刻まれていた」と語った。

報道官によると、襲撃を受けたのは先住民族マヤグナの住民だという。

報道官は「入植者が集落を襲ったと確信している」と述べた。

先住民族のマヤグナとミスキート族は近年、土地開発を推進する違法伐採業者などの攻撃にさらされている。人権団体によると、この数年で40人近くの先住民族指導者と住民が殺害されたという。

地元の独立系メディアによると、入植者の大半は陸軍の元兵士。警察は先住民族への攻撃を黙認することが多々ある。

北部の先住民族で構成されるグループは声明で、「テロリストが村を焼き払った」と非難した。

マヤグナの警備隊は「70人ほどの重武装した集団が集落を焼き払い、抵抗した住民を殺した」と説明しているが、それ以上の詳細は不明である。

一部の地元メディアは警察が捜査に当たっていると報じた。

今回襲撃を受けた地域は自然保護区に指定されている。しかし、開発業者はそこを切り開き、牧場や畑に変えることを望んでいる。報道によると、この保護区内では違法伐採が横行しているという。

警察当局は今年1月、北部のカリブ海に面する先住民族が多く暮らす地域に攻撃を仕掛けたとして、入植者24人を逮捕した。

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