◎州警察は集会を許可しなかったものの、デモ隊はこれを無視したようだ。
パキスタン中部パンジャブ州で22日、カーン(Imran Khan)前首相の支持者による集会が開催され、数百人が参加した。
デモ隊は州都ラホールの商業地区に集まり、警察を非難した。
地元メディアによると、州警察は集会を許可しなかったものの、デモ隊はこれを無視したようだ。
一部のデモ参加者は「人権侵害警察」「シャリフ(首相)警察にさようなら」などと書かれた看板を掲げ、「逮捕してみろ」と警察を挑発した。
地元メディアによると、デモ会場周辺には機動隊が配備されたものの、逮捕者は出なかったという。
このデモは解散総選挙を求めるカーン氏が主導するキャンペーンのひとつである。
AP通信によると、一部のデモ参加者が警察のバンに押し入り、「逮捕しろ」と要求したという。しかし、機動隊は誰一人逮捕しなかった。
カーン氏は先週、ラホールの党員や支持者に向けた演説で警察の権利侵害を告発するよう呼びかけていた。「シャリフ警察は集会の権利を侵害し、私の支持者を拉致するつもりです...」
ラホールはシャリフ(Shahbaz Sharif)首相の出身地である。
中露寄りのカーン氏は昨年4月に不信任決議で追放されて以来、政府・司法・軍を批判し、全国各地で集会を開催している。
カーン氏は不信任決議に米国が関与していると主張し、シャリフ政権に解散総選挙で「勝負」するよう求めている。
米政府とシャリフ政権は陰謀を否定。総選挙はシャリフ政権の任期が満了する今年後半に行われる予定だ。
政府報道官は22日、ラホールの無許可集会を批判した。「カーン前首相が主宰する集会は演出に過ぎず、それ以外の何ものでもありません...」
また報道官はラホール警察が無許可集会を取り締まらなかった理由について、「地裁は州政府の請願書に基づき、逮捕状の発行を留保している」と説明した。
報道官は集会に参加した人々に「自発的に」に出頭するよう呼びかけた。「現場で警察官を挑発するのではなく、警察署に出頭・供述し、必要な手続きを経て逮捕されてください」
カーン氏は昨年11月、中部ワジラバードの抗議デモ中に銃撃され、右脚を負傷した。この攻撃で1人が死亡、カーン氏を含む14人が負傷している。