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◎スリランカは昨年、返済期限を迎えるた対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。
2023年2月20日/スリランカ、首都コロンボの通り、デモ参加者と機動隊(Eranga Jayawardena/AP通信)

スリランカの首都コロンボで20日、来月予定されている統一地方選を予定通り実施するよう求めるデモが行われ、数千人が参加した。

AP通信による、機動隊は予定ルートから外れ大統領府に接近したデモ隊に放水砲と催涙ガスを見舞ったという。

地元警察は声明で、「道路を一時占用する際は許可が必要」と警告している。

野党議員を含む数千人は雨が降る中、コロンボの中心部に向かって行進し、ウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)大統領に辞任を要求した。

APによると、数百人が大統領府や政府系機関に向かって行進したものの、機動隊に押し返され、解散したという。

スリランカは昨年、返済期限を迎えるた対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。対外債務は510億ドルを超え、そのうち280億ドルは2027年までに返済しなければならない。

持続不可能な債務、コロナの大流行による観光業の低迷、ロシアのウクライナ侵攻による燃料価格高騰などの影響により、食品、医薬品、その他の生活必需品などが圧倒的に不足している。

統一地方選は昨年行われる予定だったが、混乱の影響で3月9日に延期された。

選挙結果がウィクラマシンハ政権の運営に影響を与える可能性は低い。最新の世論調査によると、与党は議席を失う可能性が高いという。

ウィクラマシンハ氏は国際通貨基金(IMF)の融資を確保するために、増税や電気料金の引き上げなど、多くの財政健全化政策を打ち出している。

選挙管理委員会と地方自治体は選挙の運営資金確保に奔走している。一部の野党議員は政府が選挙を再延期するのではないかと懸念している。

連立与党の議員たちは地方選より経済危機への対応を優先すべきと主張している。

政府報道官は先週、「公務員の給与を含む行政機能維持に欠かせない資金の確保にひどく苦労している」と述べていた。

スリランカは事実上破産しており、救済策に関するIMFとの協議結果が出るまで、対外債務の返済を停止している。

最大都市のコロンボですら、食料、燃料、医薬品、調理用ガスが圧倒的に不足している。地元メディアによると、地方の品不足とインフレは特に深刻だという。

ウィクラマシンハ氏は資金不足に対処するため、各省庁の予算を6%削減するとしている。また軍隊の規模を3分の1に縮小する予定だ。

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